橙武者クイズ文章置き場

クイズ企画者・プレーヤーの橙武者(神野芳治)です。Twitterでつぶやくには長すぎる文章をこちらに置いています。

コロナの中のクイズ~「できなくなった」ことより、「今でもできる」ことを考える。(1)背景・懸念点篇

 コロナ、2月の頃は「3月が終わったら収束方向に向かうのでは……」などと甘いことを考えていたのですが、4月2日現在、未だ収束は見えません。そして5月6月になったら「あの頃はまだ甘かった」と思っているのかもしれない。

 今後、本当に健康面・経済面で辛くなったら「クイズ」どころではなくなる。ただそこに至るまでは、「クイズ」という娯楽が人の心を救う面もある。自分はそう思っています。

 「できなくなった」ことを悔いるのではなく、そしてじっと待つだけではなく、「今でもできる」クイズの楽しみ方を探していきたい。

 

 Quiz Doの方でもノウハウを集めようと考えています。

quiz-schedule.info

 下記はここ数日、自分がざっと考えて、Quiz Doと並行してやろうと思っていることです。

 

 【今後のコロナの予想(あくまで素人考えです)】

いつ収束するかは全くわからない。しばらくは対面でのクイズは、サークル・イベントともに厳しい。それが6月までなのか、9月なのか、はたまた来年なのかはわからない。

・「いつ頃収束するか」わからない以上、イベントのスタッフは「もし開催できた場合に備えて」の準備が必要(収束してから準備したのではかなり先になってしまう)。

・準備は、通常のクイズイベントにかかる負担(問題作成、台本、事務面などなど)に加え、「ギリギリのとき」に備えての安全対応策(アルコール等の準備とか、三密を防ぐ広めで換気できる会場をとるとか、さらには延期・中止の判断とか)」、そして「対面でできなくなったとき」に備えての対応策(ネットで開催する、1年後まで先送りするなど)が必要。これはかなり負担。

→いつ収束するかわからない、という前提で、「収束後の準備をしつつ」「収束しなかったときに備える」二段構えが必要。

 ☆この点はmono-seriesについても同様です。現在SNSでどうしたらいいか検討中です。興味がある方は兼任スタッフエントリーをお願いします。

 

 

【コロナがクイズ界に与える影響は?】

 ・対面でのクイズが極端に制限される。イベントの開催はかなり困難だろうし、サークルも「サークルの名前で、オフィシャル」開催するのはかなり勇気がいる。
 できるとすれば「少人数で」「換気・消毒などに極力配慮して」かつ「参加者の自己責任で」の集まり、ということになるが、これは大っぴらには行われにくいだろう。

 →ここ数か月は、そもそも「対面でのクイズ」はほぼない、という前提で考えた形がよい。

 

 ・最大のリスク要因は、そもそも「クイズをやろう」という気が起きなくなること(マインドシェアが他のことに奪われる)。

 最悪を想定すると「健康面・経済面で自分の生活に支障が出る」とクイズどころではない。そうでなくても、仮に時間が余るようになる人でも、その余った時間をクイズに割きたい気分かどうか微妙。
 いつ、誰が「クイズどころではなくなる」可能性があると考えると、中長期にわたるスタッフワークはお願いしづらい(先行きが極端に不透明)。

 →中長期的な大規模な企画の準備ではなく、「小規模」「フレキシブル」な企画を第一に考える。

 

 ・また、「クイズはやはり対面でやるもの」「オンラインでやるのは抵抗感がある(機械が苦手、など)」=「だったらクイズをわざわざやらなくていい」という人は一定数いそう。

 →「抵抗感を感じてしまう人でも、オンラインでのクイズの魅力を感じさせる」広報活動と、「抵抗感を極力減らす」ノウハウ提示が必要。

 

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餃子の宴もしばらくはお休み(行くとしても一人餃子)。なおこの店は「歓迎」なんだけど、パーオブ2019の決勝で「你好」が出てて驚愕した。

 

【オンラインでクイズをやるにあたり、(あまりオンライン経験のない)神野の懸念点】

 あくまで「あまりオンライン経験のない」神野の懸念点であり、とっくに解決されている問題かもしれない、ということはご了承ください。また、「だからオンラインクイズはやりたくない」のではなく、「この点が解決できれば、よりやりたくなる人は増える」という観点で考えています。
 今後いろいろな方にリアルなお話を伺っていきたいと考えています。

(1)カンニングをどう防止するか?させる気をどう失わせるか?

 ・答えを検索する人が出てくるのでは?それをどう防ぐか?(特にシンキングタイムが長めの形式の場合)
 ・もし対戦相手が『検索しているかも?』と思ったとき、それでも楽しめるか?カンニングしたかもしれない相手に負けた時、納得できるか?
 ・他人事ではなく、自分が『すごく答えたい、けど、答えが絞り出せない』というとき、検索の誘惑に打ち克てるか?
 (現状の各オンラインクイズの勝者を批判・侮辱するつもりは毛頭ありません。不正は行われていないものだと思っています。が、仕組みとして上記の点が懸念される、とご理解いただければ幸いです)

 

 ☆なお推測ですが、現状「オンライン」の「大規模イベント」は、話を伺う限りは「短文基本」を軸として行われることが多いかと思います。確かに短文基本であればシンキングタイムが短いため、カンニングはされにくいものと考えられます。
 一方で、私のように「モノシリ系」などをやりたい、そのためにはシンキングタイムはできればそれなりの時間をとりたい……という場合、どうしたらいいか、というアイデアはまだ自分の中では出てきていません。

 

……「なぜカンニングする?」というのを考えると、「カンニングすることによってメリットがある(賞賛を与えられる、その先のクイズの機会が増える)」こと。一方で「オンラインでのカンニングは、対面でのカンニングより気付かれにくい」。だがこれを取り締まるのは困難(PCでネットを繋げながら、手元のスマホで検索できてしまう)。

 であれば、「過度の賞賛・栄誉を与えない(勝っても大々的に表彰しない)」「クイズの機会を全員均等=勝っても負けても機会は変わらない」にすることでカンニングする意欲を失わせることはできるかもしれないカンニングできなくはないが、「ズルしたら楽しくないよね」という方面での心理的抵抗を設ける)。それでもする人はするんだろうけど……。

 

 一方で、「賞賛」と「勝ったら引き続きクイズができるが、負けたらそれで終わり、というスリル」、「生存競争を勝ち抜いた強者たちの戦いを観戦できること」が、「勝ち残り制イベントの非日常感・お祭り感」に寄与しているのも事実(それ以外の方法もあり、それを多部屋制やmono-seriesでやってきたけど、まだ一般的ではない)。

 しかし、それと「カンニングの誘惑」はトレードオフの関係にある。これまでのオンラインクイズがこの点をどう解決してきたかは大変興味がある。

 

(2)参加者の環境が異なることによる不公平感(ラグ)をどう防ぐか?トラブルシューティングはどうするか?

ラグがより少ない=不公平感を与えにくい=納得感があるシステムはどれか?特に短文基本だとこの点は最重要。

・また、トラブルが起きたときにどうフォローするか?プランBは用意できるのか?フォロー窓口が疲弊しないか?

 

(3)多人数での企画をどうやってやるか?どうやって広報するか?

・一斉にクイズができる人は対面同様限られる=10人程度の小部屋をたくさん用意するのがベターか?モノシリのように「多人数でやるからこそ、正解が出やすく、いろんな人の反応が見える」企画の場合どうするか?(ZOOMは100人まで?)

・一斉にできる人数が限られるということは、告知も大々的に行いにくい = 積極的に情報を集める人にはどんどんオンラインクイズの場の情報が集まるが、そうでない人は全然入ってこない可能性電脳世界杯のような大きなイベントは別として)。新・一心精進という既存の仕組みをうまく使うか、もしくはMiyaxのみんはや告知システムのような新たな告知システムを作るか・・・・・・。

 

(4)お祭り感・非日常感をどうやって与えるか?

・「自宅で」「部屋で一人で」やることになる=対面に比べると「お祭り感」「非日常感」は出しにくい可能性が高い(なんせ目の前には、生活環溢れる自分の部屋の風景が広がっている)。

「オンライン」かつ「お祭り感・非日常感」を出すにはどうする?この点についてはアイデアがない。それとも現状のオンラインクイズで既にお祭り感・非日常感は達成できているのだろうか。

 

 

 この点については、自分もずっと「対面」でだけクイズをやってきて、「オンライン」でのクイズはまだほとんどやったことがありません。繰り返しますが、その上での懸念点なので、とっくに解決されていることなのかもしれません。

 が、僕以外にもこれらの懸念点を感じていて、それで「対面でクイズできるのなら、オンラインでやらなくても……」と思っている人は一定数いると思います。その中には、「こういう状況だからオンラインに挑戦しよう」という人もいるでしょうし(僕もそうです)、一方で、「それでも抵抗感がある」=「対面でクイズできないなら、クイズできなくても良くなってきた……」という方が増える可能性があります。

 そういう方にも「オンラインでのクイズ」をどう楽しんでいただくのが、「コロナの中でできること」だと思っています。そのために……「既にやって来た方」のノウハウを伺いながら、「今までやってこなかった立場」としていろいろチャレンジしてみたいと思っています。

 

 

 具体的に何をやるかは、次の項で。