橙武者クイズ文章置き場

クイズ企画者・プレーヤーの橙武者(神野芳治)です。Twitterでつぶやくには長すぎる文章をこちらに置いています。

「早押しを使わない形式」をもっと広めたい……上座口頭クイズ

 昨今、クイズイベントの大半は、早押しを中心とした形式です。
 また、クイズサークルにしても、「早押し機があるのであれば早押しをやりたい」という人が多いかと思います。
 確かに、今クイズを続けている人は、「早押しクイズが好き」という方が多いのでは、と推測します(明確な根拠はなく僕の肌感覚です。実はそうではないのかもしれない)。

 

 しかし、そんな中ではありますが、特にサークルでは「早押し機を使わない形式」をもっと広めたいという思いが、自分の中であります(念の為ですが、「もっと早押しをやりたい」という人を否定するものではありません)

 

みんながみんな、「早押し」を望むわけではない

 早押しクイズで答えられるのは、(早押しボードでない限り)一人だけです。
 「実力」「知識」「努力」「スピード」に長け、今たくさん押せている人や、以前よりも押す回数が増えてきた人は、早押しの楽しさを味わい続けられる。
 しかし、「クイズは好きだけど、早押しがあまり得意ではない」という人は現実に存在しますし、そういう層からすると「問題はわかっても、なかなか解答権がとれない」というのがストレスになりがちです。


 これはまだクイズに慣れていない層もそうですが、ある程度クイズに慣れている層、さらには実力者層にしても、「早押しだとなかなか解答権がとれず、楽しめない」という人は確実に存在します。
 さらにいえば、年齢が上がるほど反射神経は厳しくなってくるわけで、「スピード勝負よりも、じっくりと知識を競い合いたい」というニーズは、増えることはあれ減ることはないと考えます(記憶力・保持力も減るのが哀しい)。

 

 

 僕の場合、スピード勝負の早押しだと全然勝負にならない(1○つけるのも四苦八苦)で、新問が入ったり、難易度が上がってくれば知識でなんとか試合になる、というレベルです。一番やりたいのは「知識を競い合う」ことです。

 「早押しをやりたくない」わけではないし、「早押しの快感」も当然理解していますが、「知識を競い合う」ということであれば早押しにこだわる必要はなく、他のやり方があるなら試してみたい、とも思っています。

 

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灯花(市ヶ谷)。鯛塩そばからの……

 「早押し以外の形式」no-dash・ichikawa両氏のやりとりより

 

 

 

 

 

 

 ということでさっそくやってみました。
  あと中野さんは内臓からして若そう(とご本人にも言った)。

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鯛茶漬け(ダイエットは明後日から)。普段はご飯系サイドメニューはまず頼まない(台湾まぜそばの追い飯も)けど、これは頼んで悔い無し。(下記の企画後に食べたのです)

やってみての感想

 5月3日に「企画持ち寄り会」に参加させていただいたので、その後半部分で15分ほどやってみました。

<形式まとめ(ichikawaさんのルールと基本変えていません)>

・参加者が一列に並び、問題を読み上げ。
・わかった人は読み上げ2秒以内に挙手。
・挙手した人のうち、上座から解答する。「正解が出た」「挙手した人が全員誤答した」「誰も挙手しなかった」時点で次の問題へ。
・正解・誤答問わず、解答した人は最後尾に(複数人の場合は「もともとの順位が上の人が、その後も先」)。「挙手したけど解答権が回ってこなかった」人はそのまま。
・たくさん正解できた人が勝者。

<感想>

・ichikawa氏が書く通り「短くそのものズバリを聞く(さらにはビジュアルとか)」が向く形式ではあります。が、今回はシンサで出した問題をそのまま流用したので、やや長めでした。ただ、何問かは後限定を読まず、「あえて不親切な問題」にしました。

・参加者は8名でした。2名くらいがわかる難易度だとちょうどよかったのですが、あいにく1人だけがわかる問題が多く、この点はチョイスミス。がいる君がスポーツ問題を中心に稼ぎまくって圧勝……ラス席やラス前の席で正解し続ける姿は「知識は正義」「知識は暴力」という感が。

・今回はあまりなかったですが、択一問題とかを意図的に入れてもいい感じ。

15分で25問くらいできました。前半は挙手した人はだいたい正解したのでテンポが良かったのですが、後半は「あわよくば」で挙手する人が増えるのでテンポがやや悪くなります。ここは要検討か。+1/-1でもいいのかな。

・「わかったのになかなか解答権がとれない(原理としては解答しないとどんどん列の先頭に立つので、いずれは解答権が来るのですが)」とストレスなので、「3回くらいは優先的に解答権が回ってくる」権利があってもいいかな、という気がしました。まあ、あまりごてごてと複雑にしすぎない方がいい形式ではあります。

 

 ともあれ早立ちよりは圧倒的に良いテンポで(自分で自分をディスっているようですが、形式には狙いによる向き不向きがあるので)「知識をベースにした勝負」ができるので、練っていけばもっと面白い形式になりそうです。
 専用の「そのものズバリ問題」があればベストですが、そうでなくても(問題集を読み上げるとか)十分楽しめる形式になりそう。

 「何人が手を挙げたか」でその問題に対する周囲の習熟度がわかるので、「初心者~中級者が、基本問題を定着させる形式」としてもよさそうです。
 あとは早押し機が使えない場、たとえば食事会や懇親会とかでもできるかな、と。

 

 「早押し機を使わない」かつ「専用の問題が必要なく、ローコストできる形式」については、今後もいろいろと試してみたいと思います。

後日譚

 ichikawaさんからコメントありました。特に後者の「桃鉄みたいなカード」のアイデアはかなり面白そう。