橙武者クイズ文章置き場

クイズ企画者・プレーヤーの橙武者(神野芳治)です。Twitterでつぶやくには長すぎる文章をこちらに置いています。

ちょっと方向転換します(1)「結論から先に言うと」篇

【おことわり】

 今回の文章は、半分以上は「自分のための日記」です。しかも長すぎて3回に分けるほどのボリュームです。140字でつぶやきを交わすこんな世の中なのに。

 

 なのですが、

 「どういう方向性でクイズやったらいいかわからない」
 「最近クイズの実力の伸びに壁を感じているが、かといって強くなる以外のクイズはよくわからない」
 「プレーヤー側としては限界を感じるけど、サプライヤー側でどうしたらいいかわからない」 

 という「クイズで迷っている」方には、一つの参考になるかもしれない。そう思って書いています。なおヘビーな話にはならないと思います。

 

 ここらへんの話。

 

【結論から先に言うと】

・ここ9年くらい続けてきた「プレーヤーとして頑張る」モードから、ちょっと方向転換します(自分の中では)。

 

第一の理由として「クイズに割ける時間が20-50%減る見込み」ということ。主に仕事などの外的要因ですが(ただし赤紙は相変わらず来ていない)、クイズ以外の趣味も何か一つは新たに手を出したいという内的要因もあります。
 まあそもそもが、ここ数年クイズに時間割きまくったのは、過去20年の自分と比較しても相当恵まれていた、とも言えます。

 

第二の理由として、クイズに割く時間を、「プレーヤーとしての自分が楽しむための実戦・トレーニング」から、「サプライヤーとして、自分がやりたいこと・クイズ界にとって必要なこと」を行うことにシフトしたい、ということ。
 
今でも両方やってますが、ここ数年は前半に比重が傾いていたので、それを10年前のように後者側に戻す。

・目標は、「いろいろな実力・スタンス・バックボーンの人が」「無理なく、中長期的に、クイズを続けられる」環境作りです。具体的には「mono-seriesの安定継続」「Qraftの立ち上げ」「短文基本以外のクイズの楽しさの提示」の3点、プラスでQuiz Doなどです。

 

  ここらへんの話その2。ここ数日いろいろ考えながら、ツイートで小出しにしてた。

 

・なお、サプライヤーとして頑張ることが、イコール、プレーヤーの実力向上にも直結するスタイル」もあります。何人か容易に想像つくでしょうし、皮肉でも批判でもなく、それはそれで素晴らしいと思います(自分にゃできない)。
 一方で僕がやろうとしていることは、いずれも「プレーヤーとしての自分にはほとんどプラスにならない」ことです(その時間で「出そうな問題を作る」方が、自分のためにもなり、競技志向のチームメイトがいればその人のためにもなる)。
 でも、僕がやりたいから、必要だと思うから、僕はやる。

 

・イベントへの参加については「基本、予定が入っていないのは一通り出る(家族に感謝)」方針でしたが、上記により減る見込みです。
 とはいえ、イベントに出るときはベストの結果を狙いますし、鍛錬もできる範囲で続けます。そもそも「モノ」「ヒト(クイズ界もそれ以外も)」への好奇心はそうそう涸れない。勉強会も継続しますし、問題集も一通り買って読むつもりだし、そもそも負けるつもりでクイズをやっていません。

 

ので、「どこが変わったの?」と言われると、結果的にはそんなに変わらないかもしれません。年内も常陽ファンミーティングとかやまぶき杯とかOMQとか出るし……。もちろんモノシリも。
 ただ、「時間」「労力」というリソースは今よりも確実に減るし、その結果想定される「実力」「成果」の低下について受容しなければならない、と覚悟はしています。

 

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中津「スパイスカレーまるせ」。にせてらさんご教示ありがとう!ポークキーマカレー・チキンカレー・グリーンカレーの3種合いがけにダルカレー、これぞ多様性!(「どれもカレーでしょ」という指摘もありそうですが、それを受け容れるのもまた多様性)

 

【ここ9ヵ月=ロスタイムでした】

 僕はここ数年、「競技クイズ(短文基本クイズ)」に対して、一時期苦手意識というか、悩みや苦しみを感じていました。

 「みんなが楽しいと思うクイズを、心から楽しめない自分はおかしいのではないか」
 「なぜ成果が上がらないんだろうか(それは楽しんでないから→だから努力に無理が生じるから、だと今では認識しているのですが)」
 そして
 「競技クイズ以外の楽しさを伝えることは無駄でしかないのか」
 「プレーヤーとして成果を上げないと、サプライヤーとしては認められないのではないか」(両方とも理屈では「違う」と思っていても、心の中は自分を否定し続けていた。念の為ですが、両方とも「そんなことはない」と思っています)
 などなど。

 そのことで多くの方にご迷惑をおかけしたこと、状況が変わればまた再発するかもしれないこと、自分が極端になりがちな性格であることは、常々自分を戒めなければ、と思っています。

 

 一方、この9ヵ月は「ロスタイム」と思って、過去の自分と比べると気楽にクイズを臨むことができました(第三者から見ると「どこが気楽だ」という声もありそうですが)。

 

 「どこが気楽だ」の例(これでも自己認識を変えつつあることで、数年前に比べれば、落ち込む回数と幅は減ってきています)

 


 鍛錬が「日常」になって成果が徐々に出てきたこと、いろいろフリバなど「他の傾向のクイズ」が受け入れることを再実感して気が楽になったこと、何より周囲や環境に恵まれたこと……などがあり、自分自身についてはそれなりに満足いく成果を上げることができました。上を見ればきりがないですが。
 スピード勝負は苦手ですが、それでも自分の得意分野を活かせば一矢報いるくらいはできるし(できない傾向もあって、それはそれで諦めがつくようになった)、批判でも皮肉でもお世辞でもなく、「こういうクイズも楽しい」と思えるようになった。

 

 

 その一方で、自分は「たまたま、そこそこうまくいった」だけであり、多くの人は数年でクイズから離れて行ってしまう(少なくともイベントからは。サークルに恵まれた人は残るけど、クイズ自体から離れてしまう方も数多いと思われます)。
 サプライヤー側としては、そのことに対する「さみしさ」と「課題意識」は常々感じていますし、自分であれば、何らかの形でクイズ文化に貢献できるのでは、とずっと思っていました。そして、前々から思っていたことを行動に移すのであれば今だ、と。

 

 

 などと書いてたらすごく長くなったので、3つに分けることにしました。
 1つはこの「結論から先に言うと」篇で、残りは「ここ9か月やってきたこと(プレーヤー)」篇、最後は「今後やりたいこと(サプライヤー)」篇です。

 で、実は一通り書き上げたのですが、「自分にとっては超絶エモエモの長文」をいきなり突き詰められても読む人はよほどの好事家だけだと思うので、残り2回分についてはおいおいと掲載することにします。

 

 【10/7追記】

 書き足しました。パリとデュッセルドルフで何をやっているんだ、との思いがふつふつと。

diedie16.hatenablog.com

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