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ジャンル区分をいろいろ模索してみた(2022年版)

 ジャンル分け、考え出すと本当に難しいですよね。昨日半日くらいあれこれ考えてました。

 僕は今まで「初期のabcのフォーム」を使っていて、これをモノシリとかにもそのまま踏襲していました。ただ、

(1)特定の中ジャンルが多くなりがち(食、会社・商品、芸能人、IT、医学あたり)

(2)時代の変化(ITやwebコンテンツの発展、ジェンダーなど)

(3)今回mQで、「幅広い人から幅広い問題を集める」のを試すこと

 もあり、自分の中でのジャンル管理に若干手を入れました。

 mQも初回はこのジャンル別区分でやります。見なくても全然問題提出はできますが、「なんでこんなジャンル区分にしてるの?」と興味ある方は見ていただけると幸いです。
 なおabcスタッフさんはじめ、他の方への批判・意見の意図はまったくないむねお断りします。参考にしてもらえると嬉しいですが。

 

はじめに 参考にしたもの

・初期abc(今までのベース)

・今のabc

・STU(抜けているジャンルの補修。すごい網羅の仕方だ……)

QMA

・学問における分類(文部科学省サイト、wikipedia

・図書分類(NDC)

・ユーキャンやカルチャーセンターなど、高齢者が活用する講座

内閣府「高齢者の日常生活に関する意識調査」

(1) 特定の中ジャンルが多い

○「企業・商品」は基本各ジャンルに。その上で区分できないものは、[公民・実業]の中に「経済-企業・実業家」と「経済-商品」を入れる。

 ファッションブランド、食品企業、アニメ製作会社、ゲームメーカー、芸能事務所……などはそれぞれのジャンルにしました。ここらへんいつも「どっちに入れたらいいんだ」と悩んでいたのですが、自分の中でルール化しました。
 このジャンル、と分けられないものについては、これまで[生活]の中に[企業・商品]として入れてたんですが、[公民]を[公民・実業]と枠を広げ、そちらで[企業・実業家]と[商品]の2ジャンルを設けました。学生さんがアカデミックな問題が増えるのと同様に、サラリーマンであれば実業系のことに意識を配る事が多く、会社や商品についての問題が増えがちだと思いますので。実業家についてもマスコミで取り上げられる事が多く、もっと出題されてもいいジャンルと考えます。

○「食」を、「食材」「料理・調理」「嗜好品」「企業・商品」に分ける

 前の3つは今のabcに準拠。「食-企業・商品」というジャンルを入れたのがオリジナルです。これは(僕が食品業界で、食品に興味があるのを抜きにしても)、食品に関する企業・商品問題はかなり多いためです。コンビニスイーツとか、外食の新メニューとかチェーン店とか……。

○あらたに大ジャンル「IT・ネット」を設け、「ハードウェア」「ソフトウェア」「ネット-企業・用語」「ネット-流行」に分ける。

 今新問を作ろうとすると、どうしてもITやネット関係の問題が多くなります。今までは「理系」の中に一括りにしていたのですが、実際「理系といいつつ大半はIT、しかもネットスラング」みたいなことがあり、別扱いにすることにしました。

○「芸能人」を、「お笑い」「俳優」「タレント・文化人」「アイドル」「海外芸能人」に分ける。

 前の3つは今のabcに準拠。自分の環境だと「アイドル」が多くなりがちなので、ここは分けました。あとは「海外のお笑いとか俳優、文化人(オブラ・ウィンフリーとか)」どうしようと考え、「海外芸能人」というカテゴリを設けました。

(2) 時代の変化

○[芸能-Webコンテンツ][音楽-邦楽-webコンテンツ]

 先程の[IT・ネット]以外に、芸能・音楽の中にwebコンテンツ系のものを新設しました。ここは明らかに出題頻度が上がっているからです。

○[公民・実業-LGBTジェンダー]

 アウティングなどです。世間で言及されることが多い分野であり、「言葉」とか「ノンセクション」というより、一つのカテゴリを設けた方が良いと判断しました。

○[地下-性(18禁コンテンツ)][地下-殺人者・薬物・裏社会][地下-地下その他]

 まず大前提として、僕は「現に存在しており」「名前もあり」「世間で話題になっているもの」は、全てクイズの対象になってもいい、という考えです。
 そして、これだけ世の中に性に対する興味を持つ人があり(持たなければならない、ということではありません)、FANZAやソープは盛況を誇り、家庭や職場でも「あの殺人のニュース見た?怖いねえ」「あの議員のスキャンダル聞いた?ひどいねえ」というような雑談がされる以上は、僕はクイズでもこれらは出題されてほしい、と思っています。

 一方で、「18歳以下が出る大会において、そういう問題を出すのはどうか」という観点もあります。また、「そういう問題が出ると楽しめない人がいる」のも、現実問題として理解します。

 そのため、ゾーニング」として、「地下」のカテゴリを設けましたそういうのが許される場なら適度に出すし、出さない方が良さそうなら出さない。さすがの僕も、地域最強位の問題に性にまつわる用語や殺人犯は出さない……。

(3) より幅広い出題……特にmQ対応

 下記画像の黄色の部分が今回追加分です。

 「今のクイズの属性に足りない人は、どういう人か」

 「そういう人に向けた問題が、もっと作れないか」

 「もっと作るために、予めジャンルを設定することで、『こういうジャンルもあるのか』『このジャンルが足りない』と可視化できないか」

 という狙いです。

 

 生活周りでは「育児・介護」。育児だと「母子健康手帳」「バビンスキー反射」(やった)以外にも、介護だと「ADL」「要介護1」以外にも、もっと出せる余地はあると思います。

 

 娯楽・趣味は、「日本にはどのような人が住んでいるか」というのを想像しました。

・テーマパーク好きの人 

・車やバイク、アウトドア、ギャンブル、釣り好きの人

・カルチャーセンターや自治体の教室で、陶芸や手芸(手織り、絵手紙、七宝など)を趣味とする人。イメージとしては中年~高年齢層

・福祉やボランティアに生きがいを感じる人

 テーマパークとギャンブル好きはクイズ界でも何人か想像できますが、残りは正直クイズ界ではほとんど顔が浮かんできません。しかし、カルチャーセンターのホームページやユーキャンのサイトなどを見ると、現実にこういう娯楽・趣味の人はいます。
 そして、こういうジャンルがまだクイズでは「掘りきれていない」のでは、という感です。

 もちろんmQで出すのがこういう問題ばかりではないですが、ジャンル区分として設けることで、「一定割合はこういう問題を出す」「もし集まらなければ、そういうことを知ってそうな方に働きかける」ことを検討しています。

 

 

 しかしそう考えると、「一大会で必ず1問盆栽問題が出る」と噂された一時期のSTU(最近は知らないですが)と似たところに着地してるな……。発想の流れは全然違うにせよ。

 

Excelファイル

 こちらです。自己責任でご自由にお使いください(abcなどから引用している部分もあり微妙ではありますが)。

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