・「企画者絡みの記事を2つup→プレーヤー絡みの記事を1つup」というバランスだと、「企画者として勝ち残り制イベント以外のアクションを起こしつつ、プレーヤーとて勝ち残り制イベントに挑むことを楽しむ」自分を表すのにちょうどいい。
・ここは「クイズ関係者(特に「自分はメインストリームではないのではないか」と悩んでいる人)」に対し、何かしらプラスになるものを書きたい。ので、普段の生活などクイズに関係ないことはmixiなどに書こう。
……と思っていました。今も思っています。基本はその運営でいきます。
なんですが、今すごく書きたいことがあります。2日前に見た『カメラを止めるな!』が大変ツボだった、ということです。
なおちょっとでも興味のある方は、公式のトレーラー含めて全てが「ネタバレ」につながるので、事前の情報なしに見た方がいい……とされています。正直なところ、僕は「ネタバレ」前提でも全然面白いと思うんだけど。
もはや前回いつ映画館に行ったかも記憶してない。ひょっとすると『グループ魂のでんきまむし』(1999)以来かも。 pic.twitter.com/D8Nl8JsqtN
— 橙武者@モノシリ&Quiz Do (@diedie_16) August 26, 2018
「ネタバレ厳禁」とされている映画だけにあまり多くのことは言えないですが、ええと、すごくいろいろ言いたい。言いたいけど言えないんじゃ……mixiでもうっかり見てしまった人に迷惑なんじゃ……。
これ迂闊に感想言えないやつですね。いや本当に面白かったです。いいもん見た。
— 橙武者@モノシリ&Quiz Do (@diedie_16) August 26, 2018
というわけでまず言えることは「本当に面白かったです。いいもん見た。」だけで、本当にいろんな人に見にいってほしいです。で、どういう人に見にいってほしいかを言おうと思うと、……ああああああそれも言えないんじゃん!「僕が」「こういう点で」勧めている時点で駄目じゃん!!
そしてふと気づいた。最近使いだしたここであれば、「まだ見る人は少ない」「文章の先について覚悟して見られる」そして「色を変えられるので(mixiは無料だと変えられないのです)ネタバレ関連のことも言える」ということに。よーしこれだ。これしかないわ。
というわけで、「プレーヤー絡み」の記事でもないし、「クイズ関係者で悩んでいる人にプラスか」といえば……まあプラスだと思うんだけど……直結しない話題なんですが、他では書けない『カメラを止めるな!』の感想を白文字で書きます。
なお分析系の記事はググればたくさん出てくるので、そちらをご覧頂いた方がいいです。僕個人の感想だけです。
クイズ関係者で『私も感想を述べたいけど述べる相手がいない!』という方はぜひご連絡いただければ!
なおうっかりこの記事が検索でヒットして、多数の方にネタバレするようであれば公開を止める予定です。
まだ下。
もうちょい下。
あと少しです。ポン!!
ここから白字ゾーンです。読みたい方は「Alt+A」などで反転なされよ。スマホだとようわからん。もう一度言うけど、見にいくのであれば予備情報無しで行った方がいい、と言われています。と言いつつ、「いろんな予備情報を持っていく」のも、僕はアリだと思ってます。そういう方には参考になれば。
・「叙述トリック」大好き、「裏話」「伏線回収」大好き、という人にはたまらないでしょうね。
というか「ネタバレ厳禁」というムード、「最後まで席を立つな。この映画は二度はじまる。」というキャッチコピーの時点で、「ああ、こういう展開だろうな」というのはほぼ予期していました。その上で見てたのですが、「どんでん返し」自体についてはそんなに意外感がないのですが、その後の伏線回収劇は見事だし、最後のハートウォーミングなオチも上手いなあ、と(なので、正直ネタバレ前提で見ても面白いと思う)。
・僕がまず想像したのは、『ラヂオの時間』をベースとして、『イニシエーションラブ』に始まる叙述トリックの数々と、そしてこれはあまり論及する人がいないようですが、辻村深月の初期のアレとアレ(何かは読んでいる人にとっては当然わかるので略)です。
「善意の結果、背景で全然違うストーリーが進んでいて、最後でそれが明かされる」
「最中に予期しないトラブルがいろいろ起きて、それを作り手がさまざな思いの中で解決していく」
「最後に、部外者含めて伏線がうまく回収される」
というのが大好きあればドハマリするだろう、と思います。
・かつ、マイナーな俳優が熱演し、それぞれの思惑の中の群像劇で、絡まり合った伏線が回収され(バスケ部時代の話を子役にしてたの忘れてた!)、かつ最後はハートウォーミングに終わる……というと、彷彿とさせるのがゲーム『街』『428』で、この映画が面白かった方はぜひこの2作品を体験頂きたい、と力説します。絶対損させない、と断言する。
上記2作品だったら「選択肢:アル中の話は聞かない」→ヤケ酒も飲まない→ラストシーンにつながる写真にも行きつかずBAD ENDとかそんな感じ。
『街』『428』の出演者がプレイ後すごく気になったように、この映画に関しても監督・俳優をすごく応援したくなる。と言いつつ、『スカッとジャパン』を見ていて「ゴールデンで見るにはちょっと辛いなあ」と思いましたが。細井学さん(アル中のカメラマン役)の存在感だけは別格で、受け入れられやすい年代だけに、今後も出続けるとすればこの方なのではないか。一方で「本当に生き方が大変そうな」方も散見されますね……。
・そして、僕も映画に比べれば圧倒的にスケールは小さい&趣味の範囲とはいえ、クイズイベントという形で複数の人間の中でも「ものづくり」に携わっている人間です。曲者揃いの中で、トラブル続きの中、なんとか「ものづくり」を完結しようとする人間にとっては、本当に身につまされることが多い。なるほど、映画監督たちが絶賛するのは非常によくわかる感です。
クイズ大会やっていると、本当に素で「カメラを止めるな!」と叫びたくなる気持ちがわかる。
・原案原作問題は正直どうでもいい、というか、叙述トリック大好きっ子からすると「正直よくある構造だなあ」と。ただこれを映画でやった、作り手と映画への愛をここまでこめて、というのは見たことないですが(多分過去にもあったんだろうな、とは思うけど、この映画の価値が損なわれたわけではない)。
それよりも、監督が「I WANT YOU BACK風で発注した」エンディングテーマ、あっちの方が許されるのかどうかがちょっとヒヤヒヤする。いや購入考えるレベルで耳に残るいい曲ですけど!
・あと、映画観終わった後は(酒飲みながら)ひたすら検索して回ってました。出演者の皆様からすると本当にバブルで、そして(表面上は)凄まじく楽しそう、というのが印象的です。アイコンがみんなイラスト、打ち上げが12時間、というのもいい雰囲気だなー。
というか、アカウントとかbioに映画名と役名を盛り込むのって、若手クイズ屋が「@○○杯問読み」って書くのとものすごく近くて笑いました。うん、今はそれを主張すべきタイミングだ。
・伏線が巧妙に回収されていく快感、想定外のどんでん返し、というところだとやはり『イニシエーションラブ』の方が上ではあります(両作品とも「前半部分が投げ出したくなるほど退屈」というのは共通していますね)。けど、見終わった後の「見てよかった感」とかは、叙述系作品にはない、『街』『428』に近いものを感じました。
そういう意味で、ワンアイデアだけでは決してなくて、総合力で面白かった一作、だと思っています。
あとこの映画にハマった人は、ゲーム『街』『428』をやることと、初期辻村作品を一通り読むことを心からオススメします。この文章を要約するとこの一文に尽きる。
(以上、白文字終わり)
ということで以上です。よろしくでーす。
しかしこれ、10年前だったらmixiのコミュニティが大盛り上がりだったんだろうなあ。僕もいろんな人と語り合いたくて、そういうときに「趣味だけでつながる」mixiって貴重だったなあ、と思うのです(「マッコリ連合」「倉橋ヨエコに注目する!」とかに入ってました)。
ところで、この件でmixiといえば……と触れようと思ったけど、どこかで問題出してからにしようっと。突然(現・)クイズ屋が出てくる、という意味も含めて、秀逸なエピソードが一つあるのです。
「タイトルの部分がまだ空欄のノートの表紙」はぐっと来る。まあでも、この記事見た人は、ここまでの大成功は予想してなかっただろうなあ。 https://t.co/h2oM0U3vR1
— 橙武者@モノシリ&Quiz Do (@diedie_16) August 29, 2018
クラウドファンディングで資金集めるためにはある程度オープンにする必要がある、ネタバレ厳禁の映画でも……とは難儀な。今後見るつもりの方は中ほどの監督コメントがしっかりネタバレなので御注意。https://t.co/uJSzvU4WVM
— 橙武者@モノシリ&Quiz Do (@diedie_16) August 27, 2018